クラブハウスのパーツとなる中古のコテージが届いたのは2007年12月1日のこと。 中古といっても、一度も使われないまま長い間放置されただけのものですが、中の壁や床は相当痛んでいました。 安価な値段で譲ってくれたので4棟購入し、これをベースに組み立てることを思いつきました。
雪が非常に少ない年だったのですが、それでも寒さと積雪に邪魔され、狩り置きしてからがなかなか作業が出来ず、 広い荒れた土地を眺めるばかり・・・。
一本一本、毎日チェーンソー片手に木の伐採の日々が続きました。

 そもそもこの土地に決めたのは、ヌプカウシヌプリ山の眺めが片山さんの「この場所に決めた」一番の理由。 「山の手前に絶対電線は見えないようにする!」と、電線は地下に埋めることになりました。

 その電気が来るための、電柱が設置されようとする数日前の事(3月8日)。 電柱が建つ予定の手前に、すぐにでも朽ち果てそうな木があったので、片山さんがチェーンソーで切り倒しました。 するとその木から何かが飛び出てて「ワタシハ、木デス。」と木になりきってじっと動かない小動物が!
 正体はエゾモモンガでした。
たまたま倒した木に、モモンガの体にはぴったりのサイズの穴があり、そこに住んでいたのです。 丁度地盤を固めるため、バックフォーで作業をしていた作業員がいたので、すぐに走って呼びに行きました。その間も自分のおうちがあった木の切り株の上で途方にくれるエゾモモンガ。
これは緊急事態発生です!!
「こりゃ悪いことをした~」と倒した木の立て直し作業を急ピッチですすめます。 大の男3人での題して「倒してゴメンナサイ。モモちゃんち建て直し大作戦」の始動。 最後にしっかり木を縛って固定し、前よりちょっぴり斜めになったけど、建て直し成功! お詫びに「モモちゃん用レストラン」を穴のすぐ手前の木に設置。
今までどおり気に入ってほしいという願いで、ひまわりの種を置いて謝りました。

 あまり何度も人間が近づいて様子を見に行くのも落ち着かないと思うので、しばらく放置してから、数日後の夕方そ~っと見に行ったら、ちゃ~んと家から眠そうな顔を出してました!

 これが、新牧場の先住民、エゾモモンガのモモちゃんとの出会いでした。